2010年1月1日金曜日

 魚に旨と書いて鮨となる。読みはスシである。たぶん割合新しい漢字なのだろうけど、我々の寿司に対する感情を見事に当てているように思える。寿司はうまいし、まことに目出度いものである。
 言に旨と書いて詣となる。詣でると書いてもうでると読む。意味はどっか神社に行って拝んでくる、ということか。
 言うという字はこととも読む。小言とか言葉とかいうけれども、日本には言霊信仰がある。サザンオールスターズだって愛の言霊と歌っているけど、歌詞は割合聞き取りやすいと思う。
 ことほぐ、と読んで寿ぐとか言祝ぐと書くが、ことほぐのは偉い人とか専門的な技能集団の仕事だった。玉音放送なんてのはそういう意味ではズバ抜けてえらい録音だったのである。
 〜長と肩書きのつく人の誰も聞かない〜辞というのもことほぎであり、某夜気がとにかく苦手なスピーチというのもことほぎである…場合がある。
 そうすると旨いというのは技能的な産物に対する言葉なんじゃないか。詣でるのも技能である。よくわからないけど、浮かれた気持ちで初詣に行くというのはそれ事態が作法的な因習のようなものである。そういうものでも楽しんでいくのがいいんだろうなあ。

0 件のコメント:

コメントを投稿